よく環境がいい・悪いという言い方をしますが、これは、この循環系が自然のリズムで無理なくスムーズにまわっているかどうかという見方ができ、循環系が途中で断たれたり無理が生じたりして負荷のかかっている状態を環境が悪いと呼ぶことができます。
従って、自然環境の保全・再生とは、この循環系がうまくまわっている場合にはそれをそのままそっとしておく、うまくまわっていない場合にはうまくまわるよう阻害要因を取り除く、また、循環系を乱すような事態は極力避けることといえます。

現代のヒト社会においては、この循環系、特に自然界との循環系が破綻していることがいわゆる環境問題として現れています。
循環系で処理しきれない・処理できない・処理するのに少なからぬ負荷を生じる、或は、循環系自体が機能しない・・・こうして循環系で考えると環境問題はよく理解できます。

循環系にはもう１つ、ヒト社会における循環系というものもあります。
自然界とヒト社会との循環系の他に、ヒト相互におけるヒト・知恵・心・モノの循環という意味で、交流といった方が分かりやすいかも知れません。これは政治・経済・社会・文化・教育・・・およそヒト社会の全ての根源にあるものといえ、この循環がうまくまわるところにこれからの未来像があるように思えます。

長い間、我々近現代人はこうしたつながりの発想を捨ててきました。最近ようやく横断的・総合的・統合的な視野で物事を捉えていこうというところに来ました。それは、機械論的な個・我（・効率・利益）の追及から有機論的な世界への転換を意味します。
私たちのPolicyもここにあります。循環の理念は人と自然の共同性を目指します。それは同時に、人と人の共同性でもあるのです。

現代人が骨の髄まで染まりきっている機械論的発想から有機論的なつながりの発想に移ることは人によっては大変なことかもしれません。ときにはイルカのようなジャンプ（大きな飛躍）が必要かも知れません。

Green Consultingは、自然界における循環系や自然界とヒト社会との循環系の保全・回復・再生についてのSocial Movementを通じ、ヒト社会におけるヒト・知恵・心・モノの循環系の保全・再生・創造にもつなげていくものです。