日本でもようやく、社会的課題とその解決に広い関心が寄せられるようになってきました。
こうした関心は、ビジネス・政策・地域社会の分野において、企業の社会的責任責任(CSR・Corporate Social Responsibility)・非営利活動といったボランタリ(自発的)な形で見られるようになってきました。
さらに、社会的課題解決を専門的・自立的に行うSB(ソーシャルビジネス)・CB(コミュニティビジネス)といった形態も出現してきています。
これらはいずれもSocial Movementと呼ばれる社会的な動きです。
Social Movementが活発になるにつれこの領域でのコンサルティングが必要となってきました。
助成支援・融資制度など資金的なサポート体制は以前とは比較になら程充実してきましたが、社会的課題を評価・解決するスキームの構築(プロセスデザイン※1)や活動組織のマネージメント、事業のネットワーク化・コラボレーションに対する専門的サポートの必要性がより高まってきています。
Green Consultingは、ビジネスコンサルタント、地域政策立案・評価支援、SB・CB支援、自然環境系シンクタンクのノウハウを用いてSocial Movementをサポートするものです。
Green Consultingでは、地域社会・コミュニティ・社会的課題・自然環境を含めた広範な領域を対象としています。
それには大きく3つの理由があります。
1つ目は、これらのいずれもが経済や物質の循環を通じ相互につながりを有すクロスボーダーな存在であることです。
例えば、地域社会の課題はその地域社会だけで解決できるケースは少なく他の地域社会との経済循環を必要とします。地域社会相互の経済循環には各地域社会の機能分担を要し、機能の補完・充足を図ることは国家という枠組みや国家戦略に相当します。社会的課題解決はその持続に経済循環を要すケースや社会的課題が政策課題であるケースがあったりします。
2つ目は、人のくらしと自然のいとなみは切りはなして考えられるものではないことです。
人も自然の一部・人は自然なしでは生きていけないという本質的であるが故に観念的となってしまう真実だけでなく、人のくらしにおいて自然の摂理・生態系・生物多様性から教えられること・得られること・モデルにできることは少なくなく、そこに現実的な解を見出すことができるということです。
3つ目は、これらの抱える課題解決が産官学民のセクターを横断的に越えた連携・社会的な広がり、即ち、Social Movementを必要とすることです。
そのため、Social Movementの盛んな欧米型をモデルに自治・ベンチャー・コミュニティ・コラボレーションの実現を目指し、またこれらの実現を図るべく合意形成・社会的分業・ネットワーク型組織といった概念を導入しています。
自然環境系シンクタンクとして、特に、自然環境の保全・再生に関する戦略立案のための包括的コンサルティングを提供しています。
これは、生息地保全という考え方を主軸としエコシステムマネージメント・ワイルドライフマネージメントの実現を図ること、行政・研究機関・市民活動を通じ実施される調査・施策・政策カバー(法令規制・指定)を現実の自然環境の保全・再生へ帰結させることを目的としたフレームワークを提供するものです。
到達すべき帰着点が保全・再生戦略や目標環境として規定され、また、調査・施策・法令カバーは戦略・目標の実現手段として位置付けられて、自然環境の保全・再生が実現されます。
全体のフレームワークとして戦略立案ワークフロー構築を支援すると共に、ワークフローを構成する各フェーズについて地域ポテンシャル解析、ギャップ分析、保全・再生戦略立案、目標環境構築、保全・再生計画策定、生物・環境要件調査計画立案、調査コーディネーションの側面から支援しています。
また、生息地保全へ向け、生物情報データベース構築・生息要件相関解析(統計解析/GIS解析)等についても支援しています。
※1:プロセスデザイン
Online Journalの2003 - Spring プロセスデザインのすすめに説明しています