グランドデザイン(ground design)
Naturescape® eco design の ground design は、農地の圃場整備やため池の改修、道路・林道の整備、自然公園や里山公園の整備、施設建設や宅地造成といった開発行為等を伴う事業により消失・減少する野生生物の生息地について、事業後の保全・再生・創出のための計画を事業構想・計画段階からプランニングするもので、事業に伴う環境影響の低減・種の保存・生物多様性の維持に効果が期待できます。
また、開発行為に限らず、現有の社有林・社有地の自然再生や有効活用においても適用可能なサービスです。

ground designは、生息地再生計画(rehabitat)・一時退避計画(evacuation)・環境収支計画(no net loss planning)のメニューから構成されます。

生息地再生計画・一時退避計画では、現存する生息環境の事業期間中・終了後の保全・再生方策と事業期間中の一時退避域の維持・創出方策の立案、及び、事業期間中に保護退避する生物の事業終了後の復帰を通じ、事業終了後にも事業以前の現存生息種とその生息環境の確保を図ります。希少種・地域固有種等の特定種に限定した保護・保全ではなく、それらを含む生物の生息に必要な環境要件の充足により、より広範な種の保存・生態系としての再生を図る生息地保全という考え方を採用します。
計画立案にあたっては、学術的検討も含め慎重な評価・検討を実施しますが、既知の範囲・自然現象・想定外の事象等の諸要件・諸事情により、期待する十分な結果が得られない場合も生じ得ます。しかし、生物種・生息環境の消失に対しては、こうした方策を講じないよりは有意なものと判断されます。

環境収支計画では、さらに、事業地内の残存エリアや周辺域を活用した自然再生により、事業に伴う環境負荷を相殺する計画を立案します。計画には、狭義に、事業に伴い消失・減少する生息環境と同種で代替となり得るポテンシャルを有す環境を事業地内の残存エリアや周辺域に見出し再生を図る計画と、広義に、事業に伴う環境ロスを同種・異種の自然環境の再生による環境ゲインにより相殺する計画の2つがあります。
自然環境の攪乱を考慮し、消失・減少する生息環境の同種・代替環境の再生が望ましいことは云うまでもありませんが、ポテンシャルを有しつつ現存種や他種による利用度が低いといった適切な候補地が必ずしも確保されるとは限りません。その場合、過度の自然遷移や荒廃・放棄の進む環境の再生、或は、事業地を離れた別の地域におけるそうした環境の再生は代替措置としても有意なものと判断されます。

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